お知らせ

Information

調査・研究関連

当センター宿利会長がIMO事務局長と会談しました

2025年9月16日、当センター宿利会長がロンドンの国際海事機関(IMO)を訪問し、Dominguez事務局長と会談しました。
会談には、当センター野村上席研究員のほか、在英国日本大使館の仲澤参事官及び堀内一等書記官も同席しました。
 冒頭にDominguez事務局長は、宿利会長に歓迎の意を示し、そしてお互いに昨年9月以来の再会を喜び合いました。
宿利会長は、Dominguez事務局長のこれまでのリーダーシップを労いつつ、10月に開催予定の海洋環境保護委員会(MEPC)臨時会合において「IMOネットゼロ枠組み」が採択される見込みについて、日本や欧州などがいろいろな提案を行ったものが整理されて案が仕上がったこと、それはこれまでの交渉を経てバランスの良いものになっていること、更に、そのように新たな仕組みが出来上がってこそ世界で取り組みが進展するだろうと評価及び期待を述べました。Dominguez事務局長は、宿利会長に同意し、10月の採択に自信を示しました。加えて、同枠組みでは脱炭素には十分でないと考えている国、不利な影響を主張する国などさまざまあり、2050年のネットゼロ達成までにはまだ課題が生じるだろう、産業には革新が必要だ、と述べました。
 宿利会長がいわゆる脱炭素燃料で航行する船舶についてのIMOの取り組みや、自動運航船についての見解を尋ねると、Dominguez事務局長は、脱炭素燃料船による損害については既存の仕組みでカバーできるのか、又は新たな仕組みが必要なのかを法律問題委員会で議論してもらう予定であること、また、自動運航船については、自身が日本財団のプロジェクトを視察したことに触れつつ、先端技術は運航を支える反面、故障やサイバーセキュリティの問題があることを踏まえ、来年には自主的コードを採択し、3年後に強制コードに移行するプランであることを話しました。
 最後にDominguez事務局長は、ロンドンの後にスウェーデン・マルメで世界海事大学(WMU)のMejia学長と会談を行う予定の宿利会長に対し、同学長が大学運営、とりわけR&Dや他機関との連携可能性を常に考え積極的であるので、両者にとって有意義な会談になるだろうと温かく期待を表しました。

Dominguez事務局長との会談
Dominguez事務局長との会談
会談同席者集合写真
会談同席者集合写真

一覧へ戻る