調査・研究関連
当センター宿利会長が世界海事大学(WMU)Mejia学長と会談しました
当センターの宿利会長は、2025年9月17日にスウェーデン・マルメにあるWMUを訪問し、Mejia学長と会談しました。
会談には、当センターの野村上席研究員、WMUの Ölcer教授も同席しました。
Mejia学長は、O'Neil元学長(1990年からIMO事務局長などを歴任。カナダ出身)に捧げて改装した面談室をわざわざ用意し、O'Neil元学長の功績やご令室(WMU卒業生)とのご縁などを紹介して、宿利会長に格別の歓迎の意を伝えました。
宿利会長は、先月東京でメヒア学長と面談して以降の動向として、10月に東京で開催予定のIOPCF(国際油濁補償基金)との共催セミナーの内容を紹介しつつ、同様に、脱炭素や自動運航、デジタル化、海事人材の育成などの課題を抱える海事産業界にとって、Mejia学長の来日の機会を活かして、Mejia学長が日本の海事産業界に直接語り、意見交換する機会を来年にでも持ちたいと意向を伝えました。
これに対しMejia学長は、日本の海事関係者と交流できる機会を提供いただけることに謝意を示し、脱炭素などそれらはすべてIMOの重要な議題であり、同時にWMUにとっても取り組むべき調査研究テーマであるとし、WMUが有する知見で日本の海事産業界に貢献できることは嬉しいと応じました。
また、日本財団の寄付により任用されているWMU教員7人のうちの1人であるÖlcer教授は、WMUがIMOのほか、上海海事大学やKMI(韓国海洋水産開発院)、ICS(国際海運会議所)、ITF(国際運輸労連)などと共同研究を行ってきた実績を強調しつつ、グリーンな社会への移行には、海運だけではなく、港湾と造船、さらにサプライチェーン全体に視野を広げて取り組む必要があると述べ、日本海事センターとも何を一緒にできるのか、考えたいと希望を示し、宿利会長は今後協議をしたいと応じました。
海事に関する話題のほか、Mejia学長は運輸総合研究所(JTTRI)の会長でもある宿利会長への配慮として、フィリピンの最新の政治動向について情報提供するなど、予定時間を大幅に超えて和やかに会談が行われました。

